波頭

束の間、淡く残ることについて

すれ違う栞の束と

すれ違う栞の束と (3)

すれ違う栞の束と 仙台市 台東区 不忍池 綺麗な蓮のたもとでばてている鳩 ポノロゴで信号待ちをしていると、中央分離帯に立っていたひとが近寄ってくる。空っぽの竹籠を片手に提げて、なにかスナック菓子のようなものを運転席に突きつけたが相手にされない。…

すれ違う栞の束と (2)

すれ違う栞の束と * また目眩が来る。魔法をかけられて、なにもカメラに映らなくなる。 石巻市 最寄りのコンビニまでの道 焼け焦げた牛の頭蓋を脳天から叩き割っている男たちがいる。小学生くらいの子どもが切り分けられた山羊の内臓をせっせと持ってきて、…

すれ違う栞の束と (1)

すれ違う栞の束と * それはすべて、目の前にいるひとを信じてしまったからだった。 Ponorogo 砂遊びをする少年 千葉市 23時、目の前 運ばれてきたものをしばらく、見つめてみる。なんだかいつも、さっさと破いて中身を取り出してしまいがちな気がして、今日…