波頭

束の間、淡く残ることについて

2022-01-01から1年間の記事一覧

fieldnote 通る、迎える身体

連日、ポノロゴの村々で行われているレオというお祭りを見て回っている。ある村で、僕はガムランの異様な熱気にくらくらしながら、若者がクンダンを叩いている姿を念入りに観察していた。すると、楽器隊の男たちがこちらを見て笑いながら手招きしている。ど…

fieldnote 在廊というパフォーマンス

いっぱい栗!!!ユーモラスな引き継ぎ 展示という制度・「触りたくなる」という発芽 在廊というパフォーマンス まちと詩、家をカリンバ化する、若者は食べねば 20221002 在廊@ギャラリーチフリグリ ↓ カリンバと詩とframeと星空@喫茶frame/星空カフェ いっ…

fieldnote 「動物園で見つめる先に、」「土地をぬう道、ヤトがくる」

黑田菜月「動物園で見つめる先に、」(SARPspaceA) 阿部明子「土地をぬう道、ヤトがくる」(SARPspaceB) 黑田菜月「動物園で見つめる先に、」(SARPspaceA) 2022.8.30(火)〜9.4(日) 【仙台写真月間 2022】黑田菜月「動物園で見つめる先に、」11:00-19:00(最終…

すれ違う栞の束と (3)

すれ違う栞の束と 仙台市 台東区 不忍池 綺麗な蓮のたもとでばてている鳩 ポノロゴで信号待ちをしていると、中央分離帯に立っていたひとが近寄ってくる。空っぽの竹籠を片手に提げて、なにかスナック菓子のようなものを運転席に突きつけたが相手にされない。…

すれ違う栞の束と (2)

すれ違う栞の束と * また目眩が来る。魔法をかけられて、なにもカメラに映らなくなる。 石巻市 最寄りのコンビニまでの道 焼け焦げた牛の頭蓋を脳天から叩き割っている男たちがいる。小学生くらいの子どもが切り分けられた山羊の内臓をせっせと持ってきて、…

すれ違う栞の束と (1)

すれ違う栞の束と * それはすべて、目の前にいるひとを信じてしまったからだった。 Ponorogo 砂遊びをする少年 千葉市 23時、目の前 運ばれてきたものをしばらく、見つめてみる。なんだかいつも、さっさと破いて中身を取り出してしまいがちな気がして、今日…

いつの間にか踏み越える/戸惑いながら立ち止まる - メモ

いつの間にか踏み越える/戸惑いながら立ち止まる - メモ 3月26日 メディアテーク7階をあとにした二人の会話から 概要 3月26日、メディアテークで行われた「オンラインボーダレス映画祭2022」というイベントに参加しました。僕は映写室のなかで音量や照明を…

fieldnote 伊東卓個展「光の穴2」 - 光のアンビバレンスについて

伊東卓 光の穴22021.11.2(火)~11.7(日)11:00~19:00 (最終日17時)[スペースA・B]「穴は息苦しいほどの闇が充満していた。光は反射するものを捉えられず、虚しく落ちる。ここでは影のほうが実体ではないか」明日から開催致します。#サープhttps://t…

聴けば残るもの #03(「mizugarasu」「あふれる」「1ユーロ返して」)

※note上で2021年10月31日に公開した文章を再掲しました。 RYUTist「mizugarasu(ウ山あまねRemix)」 やながみゆき feat.さとうささら「あふれる」 ミシェルメルモ「1ユーロ返して」 RYUTist「mizugarasu(ウ山あまねRemix)」 作詞・作曲:君島大空 新潟市のア…

聴けば残るもの #02(細井徳太郎「エンガワ」)

※note上で2021年10月2日に公開した文章を再掲しました。 「エンガワ / 細井徳太郎」(作詞・作曲:細井徳太郎) ネット上に歌詞が公開されていないので、僕が聴き取ったものを下に書き残す。この記事はほぼそれだけの記事です。 窓越し見つめてた腰の折れた影…

聴けば残るもの #01(宝鐘マリン×yunomi「unison」)

※note上で2021年9月8日に公開した文章を再掲しました。 「unison / 宝鐘マリン」(作詞・作曲:yunomi) Aメロ:母音「a」のアクセント トラック:ヴォーカルとの相補的な絡み合い サビ:「主旋律」の不在、全体性としてのメロディ 深海〜ラスサビの展開:サウ…

持ち寄って、拡散する - 「つながるインドネシアカフェ」についての小レポート

カウンターで気仙沼育ちの新社会人とインドネシア実習生が話し込んでいた。さっきまでインドネシアの年末年始の行事や食べ物が話題だったが、いつの間にか気仙沼パークホテルの近くにある「F-BOX」というトランポリンパークの話になっている。カフェの端っこ…